プレスリリース

がん免疫療法の新たなターゲットを発見しました

2022年12月12日
病理切片画像

株式会社バイオフロンティアは、がん免疫療法の新たな標的となる分子を発見したことをお知らせいたします。本研究成果は、当社の研究チームが、AIを活用したビッグデータ解析により見出したものであり、がん免疫療法の効果を高める新たな治療戦略の開発に寄与することが期待されます。

研究の背景

がん免疫療法は、患者自身の免疫システムを活性化することでがんを攻撃する治療法です。近年、免疫チェックポイント阻害剤の登場により大きな進歩を遂げましたが、奏効率は依然として限定的であり、新たな治療ターゲットの探索が求められています。当社は、独自のAI技術を用いて、がん免疫に関与する分子を網羅的に解析することで、新たな治療ターゲットの同定に取り組んでまいりました。

研究成果の概要

  1. がん免疫に関連する公共データベースや文献情報を統合し、ビッグデータを構築
  2. 機械学習アルゴリズムを用いて、がん免疫の活性化に寄与する分子を網羅的に解析
  3. 新規の免疫チェックポイント分子「BFCP-1」を同定
  4. BFCP-1を標的とした阻害剤が、マウスモデルにおいてがん免疫を増強し、がんの成長を抑制することを確認
  5. BFCP-1の発現ががんの予後と相関することをヒト検体で確認

本研究成果は、著名な科学雑誌「Journal of Cancer Immunology」に掲載されました。

今後の展望

当社は、本研究で得られた知見を基に、以下の研究開発を進めてまいります。

  1. BFCP-1を標的とした新規阻害剤の創製
  2. BFCP-1の作用メカニズムの更なる解明
  3. BFCP-1を標的とした併用療法の開発
  4. BFCP-1の発現に基づくバイオマーカー探索

将来的には、BFCP-1を標的とした新たながん免疫療法の確立を目指します。

本研究は、当社のAI技術とバイオテクノロジーの融合が、がん治療の発展に大きく貢献することを示すものです。今後も、当社は最先端のサイエンスとテクノロジーを駆使し、がん患者さんに福音をもたらす革新的な治療法の開発に尽力してまいります。

論文情報

項目内容
タイトルBFCP-1: a novel immune checkpoint molecule identified by AI-driven big data analysis
著者Taro Yamada, Hanako Suzuki, Ichiro Tanaka (株式会社バイオフロンティア)
雑誌名Journal of Cancer Immunology
DOI10.1158/2326-6066.CIR-22-1234
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