プレスリリース

微生物叢解析の新手法を開発しました

2022年11月27日
桿菌と球菌のSEM画像イメージ

株式会社バイオフロンティアは、微生物叢解析の新たな手法を開発したことをお知らせいたします。本手法は、次世代シークエンサーとAIを組み合わせることで、従来法よりも高感度かつ高精度な微生物叢の解析を可能にするものです。本手法により、ヒトの健康と疾患における微生物叢の役割の解明が大きく進展することが期待されます。

開発の背景

ヒトの体内には、膨大な数の微生物が共生しており、それらは微生物叢(マイクロバイオーム)と呼ばれています。近年、微生物叢がヒトの健康と疾患に深く関与していることが明らかになり、微生物叢研究が大きな注目を集めています。しかし、従来の解析手法では、微生物叢の多様性と機能を十分に捉えることが難しいのが現状でした。

新手法の特長

当社が開発した新手法は、以下の特長を有しています。

  1. 超高感度な微生物の検出
    • 独自のサンプル調製法により、低abundanceな微生物を高感度に検出可能
    • 1サンプルあたり1,000種類以上の微生物を同定可能
  2. 高精度な菌種の同定
    • AIを用いた高度なデータ解析により、菌種の同定精度が向上
    • ゲノムデータベースとの照合により、新規の菌種も同定可能
  3. 微生物叢の機能予測
    • 微生物のゲノム情報に基づき、微生物叢の機能を予測
    • 宿主の健康状態との関連を解析可能
  4. 迅速かつ効率的な解析
    • 自動化された解析パイプラインにより、大量のサンプルを高速に処理可能
    • クラウドシステムを活用し、大規模データの解析を効率化

応用分野と今後の展開

本手法は、以下のような分野での応用が期待されます。

  • 消化器疾患、代謝疾患、免疫疾患など、微生物叢との関連が示唆される疾患の研究
  • 健康状態のモニタリングや疾患の早期診断への応用
  • プロバイオティクスや食品開発への応用
  • 環境微生物叢の解析や農業分野への応用

当社は、本手法の実用化に向けて、以下の取り組みを進めてまいります。

  1. 臨床研究や疫学研究への応用
  2. 製薬企業や食品企業との共同研究の推進
  3. 微生物叢解析サービスの提供
  4. 特許の取得と技術ライセンス

本手法が、微生物叢研究のさらなる発展と、ヒトの健康増進に寄与することを期待しております。

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