メタゲノム解析により土壌微生物の多様性を評価

課題

土壌微生物は、農作物の生育や土壌の健全性に重要な役割を果たしています。北海道農業大学では、持続可能な農業の実現に向けて、土壌微生物叢の多様性と機能を理解することを目指していました。

解決方法

北海道農業大学の研究チームは、様々な農地の土壌サンプルを採取し、次世代シーケンサーを用いてメタゲノム解析を行いました。得られた大規模な塩基配列データをバイオインフォマティクス解析することで、土壌中の微生物群集の組成や多様性を評価しました。また、機能遺伝子の発現解析により、土壌微生物が持つ様々な機能を明らかにしました。

結果

メタゲノム解析により、北海道農業大学は土壌微生物叢の多様性と機能に関する新たな知見を得ることができました。例えば、有機農法を採用した農地では、化学肥料を使用した農地に比べ、土壌微生物の多様性が高く、病害抑制に関与する微生物が豊富に存在することを明らかにしました。また、土壌微生物が持つ窒素固定能や難分解性物質の分解能など、農業に有用な機能を見出しました。これらの知見は、持続可能な農業の実現に向けた土壌管理技術の開発に活かされると期待されています。